環境負荷低減に向けた取り組み

気候変動対策

社会的背景

世界中で豪雨や熱帯低気圧、干ばつ等の気象災害が発生し、気候変動への関心が高まっています。
パリ協定等によって、企業は温室効果ガスの削減や気候変動への適応策を短期・中長期的な視点で求められており、持続可能なビジネスモデルを採用し、気候変動に配慮しながら同時に成長できる企業体制が求められています。
日本においても、「2050年カーボンニュートラル」が宣言され、脱炭素の動きが進んでいます。
気候変動のリスク管理は重要であり、自然災害や規制の強化は事業継続性や供給チェーンに潜在的な影響を与える可能性があります。
企業は環境責任を果たすために、温室効果ガスの削減、エネルギー効率の改善、再生可能エネルギーの導入等に取り組む必要があると考えます。

再生可能エネルギーの活用

EKKグループは、持続可能なエネルギー源の導入にも取り組んでおり、気候変動への対策として太陽光発電システムを導入しています。さらに、CO₂排出量の少ない電力会社と契約することで、エネルギー原単位を従来より大幅に削減しました。EKKグループは引き続き、最新の技術を活用しながら、より効果的な取り組みを推進し、地球環境に貢献してまいります。

事業場の屋上に設置された太陽光発電設備
太陽光パネル(イーグル工業㈱岡山事業場)

水資源の保全

社会的背景

持続可能な水資源管理は、産業の発展、人口増加、気候変動の影響等により、水不足や水ストレスが深刻化している現代社会において必要不可欠な課題となっています。
都市部では大規模な水供給と浄化インフラが必要とされ、適切な水管理が必要となります。
また、気候変動は降水パターンや水循環に大きな影響を与えており、一部の地域や発展途上国等では、水ストレスや水貧困が健康問題を含む深刻な問題となっています。
これらの水リスクへの対処と水資源の持続可能な利用は、企業活動において今後ますます重要な課題となります。

排水処理をした水の再利用(メキシコ)

工程内プロセスで使用される水を効率的に使用することにより水使用量を削減しています。
また、浄化された水を緑地への散水やトイレに再利用する取り組みも実施しています。
緑地への散水による再利用は2021年9月に、トイレへの再利用は2022年6月に開始し、約4,200㎥の水の再利用を行いました。
このプロジェクトを他のトイレにも拡大し、水の再利用量を増やしていく予定です。

産業廃棄物の削減、リサイクル

社会的背景

大量消費社会に支えられた従来の経済システムは、私たちに恩恵をもたらす一方で、有限な資源を浪費し、地球環境に深刻な負荷を与えています。
現代では、限りある資源を守り、持続可能な社会を目指すべく、資源の効率的な循環と環境負荷の低減を目指した循環型社会の形成が求められています。
企業もまた、製品のライフサイクル全体を通して、リサイクル、廃棄物の削減に取り組み、サステナブルな真の豊かさを追求していくことが求められます。

ラップオイルの再利用推進(日本)

フローティングシールのラップ(研磨)工程では、大量のラップオイル(加工油)を使用します。
従来は、使用済み液を沈殿させ、その上澄み液のみを再生利用していましたが、新たに高精度なろ過装置を導入しました。
この取り組みにより、不純物の除去能力が向上し、ラップオイルの再生率を従来の約50%から約70%へと大幅に引き上げることに成功しました。

梱包材のリサイクル(日本)

地元業者と連携し、状態のよい梱包材を分別して再資源としてのリサイクルを可能にしました。
以前までは月に約6tonが廃プラスチック(産業廃棄物)として発生し、焼却後埋め立て処分されていましたが、発生していた廃プラスチックのうち、約2tonのリサイクルが可能になりました。
埋め立て処分量の削減は、プラスチックの分解・劣化に伴うマイクロプラスチックの発生抑制にもつながり、土壌・水環境への影響低減に寄与しています。

化学物質の管理

社会的背景

化学物質は、私たちの生活や事業活動に利便性をもたらす一方で、人への健康被害や生態系破壊のリスクを併せ持っています。
近年、RoHS指令、REACH規則、POPs条約等の国際的な規制が強化される中、企業には、調達から廃棄に至る製品のライフサイクルを通じた化学物質の管理が求められています。

化学物質の環境リスク管理

既存化学物質のリスク評価や変更にあたっては、REACH規則、POPs条約等の国際的な化学物質規制の他、GHS区分での水生環境有害性及びオゾン層への有害性に関する情報も確認しています。
これらの確認をもとに、変更の可否を判断するとともに、環境への影響低減策を検討しています。

VOC排出抑制(日本)

洗浄工程で使用する有機溶剤から発生するVOC(揮発性有機化合物)は、大気汚染や健康影響の原因となる可能性があります。
洗浄設備において廃液回収を実施し、VOCを含む廃液の大気中への排出を抑制しています。
また、今後、監視対象とするVOCの種類を拡大し、より広範な排出量把握に向けた体制の構築を進めています。

環境マネジメント体制

EKKグループは、環境に関する短期及び中長期的な視点を取り入れながら、活動のパフォーマンス向上や、会社方針、目的・目標の策定を進めています。
このため、社長を議長とする安全衛生・環境中央会議を年2回開催し、環境保全活動に関するマネジメントレビューを行っています。
さらに、これらの活動は、サステナビリティ委員会においても概要の報告と協議を踏まえ、取締役会において年度計画及び実績が報告されています。

環境マネジメント体制図
環境マネジメント体制図

お取引先様との取り組み

お取引先様と連携し、サプライチェーン全体での環境負荷低減に取り組んでいます。
「EKKグリーン調達ガイドライン」を通じた当社環境方針の共有に加え、お取引先様の環境意識の向上に向けた支援も実施しています。
お取引先様との新規取引開始及び取引継続にあたっては、法令順守、温室効果ガス排出削減、資源利用、廃棄物管理、水資源保護及び各種汚染防止等の観点から、環境負荷低減への対応依頼と確認をしています。
確認の結果、当社要請事項への未対応や環境対応上の課題が確認された場合には、内容に応じて追加確認を行い、改善を依頼することとしています。
特に気候変動対策では、取引量上位のお取引先様から順次CO₂排出量データを収集・把握する体制を構築しました。
今後はこの枠組みを、水資源保護や各種汚染防止、資源循環の領域にも広げ、お取引先様との協働を段階的に強化していく予定です。

リスク管理

環境マネジメントシステム(ISO14001)に基づき、毎年少なくとも1回、気候変動を含めた環境全般に関するリスク及び機会を特定しています。
具体的には、EKKグループを取り巻く外部・内部の課題を分析し、法規制を含むステークホルダーのニーズ・期待を整理し、気候変動をはじめ、水資源、生物多様性、資源循環といった幅広い領域から重要なリスクと機会を特定しています。
その際、技術動向や財務への影響、事業上の要求事項も考慮し、複数の観点から評価を行なっています。
特定したリスク及び機会は、安全衛生・環境中央会議での審議を経て、CO₂排出量削減目標等の具体的な施策に反映され、同会議において各施策の進捗状況を年2回確認し、リスクの低減と機会の最大化を図る仕組みとしています。
さらに、これらの審議内容をサステナビリティ委員会を通じて取締役会へ報告することで、全社的な活動状況の共有と取締役会による適切な監督につなげています。

環境法規制の順守

毎年、EKKグループに適用される環境法規制を特定し、半期ごとにその順守状況を確認しています。
また、環境事故や災害が発生した場合の環境汚染を防止するため、緊急時の対応手順を定めています。
生産拠点では、定期的に緊急事態対応テストを実施し、対応手順の再確認と有効性の検証を行い、緊急事態発生時の体制を整えています。