2022年度日本トライボロジー学会「技術賞」受賞
平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
弊社の表面テクスチャリングメカニカルシール技術が、2022年度日本トライボロジー学会技術賞を受賞しましたので、お知らせいたします。技術賞は、トライボロジーに関する実用技術で、新製品・新技術の開発、既製品・既技術の性能向上などに関する業績や、独創性、新規性、品質、性能の優秀性が認められ、今後の社会貢献が期待できる業績を評価された技術に贈られる賞です。弊社の表面テクスチャリングメカニカルシール技術の開発と実用化が、トライボロジーに関する実用技術として顕著な業績を上げていると評価されたものです。
受賞題目:表面テクスチャリング技術による低損失と高密封性能を両立したメカニカルシールの開発と実用化
本技術は、メカニカルシールにおいて、表面テクスチャリングの流体潤滑効果を利用することにより、密封と潤滑という相反する機能を両立させた独創的な形式のメカニカルシールを世界で初めて提案し、その最適設計指針を示したものである。この新規に考案されたシール機構は、従来のメカニカルシールの高トルクがネックであった点を解消すると同時にシール性能も大幅に向上させることができるため、メカニカルシールの技術革新に寄与するものである。
本技術では、メカニカルシールのしゅう動面内に、流体潤滑機構と密封機構をそれぞれ分離独立させて配置することにより、摩擦損失を大幅に低減させつつ漏れを抑制する、いわゆる密封と潤滑という二律背反条件を両立させることに成功した。この技術により、液漏れを生じず、かつ摩擦係数が従来対比1/100 程度にまで低減できるメカニカルシールが実現可能であることが、実験および数値解析により定量的に示された。各種回転機械への採用が拡大することにより、世界規模での莫大なエネルギー損失低減効果が期待できる。
製品化にあたり、並行して独自開発したレーザ加工技術としゅう動環を構成するセラミックスの特殊成型技術により、自動車部品としての量産にも耐え得る生産性を確保した。その結果、超高速回転を伴う軸封部など、これまで発熱の大きさがネックとなっていた領域へも新たな適用が拡大しており、多種多様な分野に技術革新をもたらす可能性を秘めている。このように環境負荷低減のみならず、各分野への技術革新や新規需要の創出等による貢献が期待される。
(引用元:”トライボロジスト” 第68巻 第4号 (2023) 224. )